top of page
Balanced Objects_edited_edited.jpg
_DSC9933_edited_edited.jpg

 膜輸送体(トランスポーター)は、酵素基質や受容体リガンドなど生体機能維持に必須な物質の細胞内外の濃度を厳密に調節し、様々な生理現象に関与していると考えられます。膜輸送体による基質物質の輸送反応は基質自体の直接的な変化を伴わず、膜輸送体の機能変動は基質濃度の変化として間接的に生理現象に表現されるため、輸送体の生理的役割を明らかにすることは容易ではありません。私たちの体内には酵素や受容体の数に匹敵するほどの膜輸送体分子が存在していますが、酵素や受容体に比べて未解明な点が多く残されています。これらの分子の重要性は、近年、糖や胆汁酸膜輸送体を作用点とする医薬品が上市されたことからもよくわかります。私たちの研究室では、これまでアミノ酸や脂質などを輸送する膜輸送体を中心に研究を進めてきました。これらの物質は体内で合成されると同時に体外からも摂取されますが、体内量の変化は炎症やがんなどの基盤病態と密接に関わることが知られています。現在、私たちの研究室では次の3つの研究テーマについて、生理活性物質を基質とする輸送体研究を展開し、新たな生命現象の発見や病態メカニズムの解明を目指します。

  1. 炎症におけるプロスタグランジン膜輸送体SLCO2A1の機能解析

  2. 非アルコール性脂肪肝におけるミトコンドリア膜輸送体機能解析

  3. 前立腺癌におけるOATP分子の発現と役割

bottom of page